FET 型式NP50P04SDG についてデータシートによると Vdsの値が-40Vの記載がありました。Absolute maximum ratings の値の-40V の近辺の電圧を印加した場合、どのような状態になりますか?ON状態?、OFF状態?
これはMOSFETの一般的な話です。
ショートモードで故障します。原因はアバランシェ破壊。
マージンがあればいいのですが、回路には寄生インダクタンスがあるのでスイッチングで最大定格の耐圧を越えるでしょうね。
ロームの資料ですが、これがわかりやすいかと思います。
fscdn.rohm.com/.../mosfet_destruction-mechanism_an-j.pdf
ONかOFFかは、VDSでは決まらず、VGS(Gate電位がSource端子基準でどうなっているか)で決まります。
Source=40V, Drain=0Vのときは、
VGS(th)が、-1.6Vなので、Gate=38.4V以下のときはON。Gate=38.4V以上のときは、OFF。(VGS(th):しきい値電圧には、製造ばらつきや温度依存性があります。とある電圧(-1.6Vtyp)できっかり、物理的なスイッチのようにON/OFFが切り替わるわけではありません。)
データシートの4ページ目(一番右上のグラフ)に、VGS-IDのカーブがあります。このグラフによると、25℃の場合は、
Source=10V, Drain=0V, Gate=7.6V(VGS=-2.4Vのとき)にした場合に、Source-Drain間に1A程度の電流が流れます。(このグラフはVDS=10Vですが、VDSを40Vとしても、VGS(th)の値はそれほど変わりません。)
250uAの電流が流れ始める電圧が、Gate=8.4V(VGS=-1.6V)のところです。VGSがどの電圧で(=どのぐらいの電流が流れた場合=ON抵抗が何Ωになった際に)ON/OFFと感じるかは、人それぞれといったところもあると思います。
(VDSに、-40Vよりも(感覚的にはなかり)高い電圧をかけると、どこかでアバランシェブレークダウン、Source→Drainに電流が突き抜ける現象が起こると思います。-40V近傍では起こらないと思いますが、絶対最大定格の-40Vを超えた場合は、何が起こっても文句は言えません。)