RL78/G1Pハードウェアユーザーズマニュアル 18章の図18-2 (P622)について

こんにちは、うさぎと申します。

RL78/G1Pのハードウェアマニュアルにある「パワーオン・リセット回路(LVDオフ時)」のタイミングチャート(図 1)(P622)について質問です。

図の左側では、電源電圧(VDD)がVPOR(1.51V typ)に達してからの「電圧安定待ち時間」や、その後の発振器の安定待ちなど、パワーオン時の流れが示されているように見えます。しかしその中に「外部リセット解除時のリセット処理時間(注3)」という記載があり、注3にも「RESET信号をHighにしてからの処理時間」と明記されています。パワーオン時は、通常、外部からRESET信号を操作していないはずですので、この「外部リセット解除時の処理時間」がなぜパワーオン時にも適用されるのかが腑に落ちず、混乱しております。

これは、パワーオンリセット後の内部処理が、外部リセット解除後の処理と共通であるために、表現上そうなっているのでしょうか?
それとも、パワーオン時にたまたまRESET端子がLow→Highになるような運用を想定しているのでしょうか?

実際の動作イメージと、ドキュメント上の意図についてご説明いただけますと幸いです。



  • ハードウェアマニュアル(P622)には、

    ーー

    注意 LVDオフ時は必ずRESET端子による外部リセットを使用してください。詳細は,第19章 電圧検出回
    路を参照してください。

    ーー

    とあるので、

    >それとも、パワーオン時にたまたまRESET端子がLow→Highになるような運用を想定しているのでしょうか?

    ・LVDを使用しないときは、VDDが規定電圧に達するまでは、RESET=Lを維持しなければならない

    ・VDDが規定電圧を超えた後、10us以上待ってから、RESET=Hにする必要がある

    という様に読めます。(「たまたま」ではなく、「そうする必要がある」ではないでしょうか。)

  • チョコです。

    RL78では、他のリセット要因とは異なり、起動時(POC解除や外部RESET解除の遅い方)にオプション・バイトを参照して、ウォッチドッグ・タイマ、LVDの動作モード、高速オンチップ・オシレータの周波数フラッシュの動作モードなどデバイスとしての動作モードを設定しています。

    そもそも、PORはRL78自身が電源のON/OFFを検出する機能であり、RESET信号は外部から起動(電源ON)を検出するために備えられています。このために、同じような処理となります。

    なお、RL78/G1Pでは、動作電源電圧は2.7V以上で、PORは1.5V程度なので、RESET端子での電源電圧検出回路による制御は必須です。なお、PORに変えてLVDを使うことで、電源電圧が2.8V(動作電源電圧)以上になるまで内部のリセットを解除しないようにできますが、ここの例はLVDはオフなので、RESETに制御が必須です。

    以上

  • リセット要因

    ・外部リセット

    ・内部リセット

    で(私の中で)普通はリセット入力にリセットICをつなぎます。外部リセットがアサートされたら必ずリセットします。なお、リセット信号をLowに落とす時間が決まっているのでリセットICはこの時間を確保できる品番を選びます。

  • ご回答いただいた皆さま、ありがとうございました!

    今回、私の質問の意図がやや分かりづらかったかもしれませんが、お寄せいただいた説明から「RL78では、LVDオフの場合パワーオン時にもRESET端子の操作が前提になっているため、図や記載に“外部リセット解除時”の表現が混在している」と理解することができました。

    ユーザーズマニュアルの文書としての構成に多少のもやもやは残るものの、RL78の設計思想や運用前提がそういうものだということが掴めて、ひとつ納得できました。

    忙しい中コメントいただきありがとうございました!